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山の奥深い森に住む小さなキツネの名前はコンです。コンはまだ小さくて、山の外の世界のことをほとんど知りませんでした。
ある日の午後、コンは森の端にある線路のそばで遊んでいました。そこは山の人間たちが通る大切な道だと、お母さんキツネから聞いていました。
「ゴーッ!」
突然、ものすごい音がしました。コンが驚いて振り返ると、白と青の長い、長い生き物が猛スピードで走ってきたのです。
「きゃあ!」
コンは思わず飛び上がりました。その生き物は光っていて、ピカピカと輝きながら風のようにはしっていきます。
「これは何だろう?」

コンは目をまん丸にして、その光る生き物を見つめていました。とても大きくて、とても速くて、とても明るい。きっと、これは自分たちが知らない新しい生き物に違いない!
コンは友だちのタヌキの太郎を呼びに行きました。
「太郎!太郎!大変だ!」
「どうしたんだよ、コン?」
「線路のそばに、光る生き物がいるんだ。すごく速くて、すごく大きいんだよ!」
太郎も一緒に線路のそばに行きました。しばらく待つと、また「ゴーッ!」という音。白と赤の光る生き物が現れました。
「わあ!」

コンと太郎は、その生き物の美しさに見とれてしまいました。
「きっと、これは魔法の生き物だ」とコンが言いました。「ほら、光ってるし、すごく速いし。きっと、どこか遠い魔法の国に行くんだよ」
「本当だ!」と太郎が同意しました。
数日後、山に住むおじいさんキツネがやってきました。コンが「光る生き物について知りませんか?」と聞くと、おじいさんは笑いました。
「ああ、それは新幹線だよ。人間たちが乗って、遠い町に行く乗り物さ。魔法じゃなくて、人間たちの知恵で作られたものだ」
コンは少しがっかりしましたが、それでも新幹線はすごい!と思いました。
「つまり、人間たちも、ぼくたちと同じように、自分たちの力で素敵なものを作ることができるんだ」
コンは毎日、その不思議な乗り物を見に行くようになりました。そして、世界にはまだたくさんの知らないことがあるんだと気づいたのです。
おしまい。
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