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むかしむかし、ある竹やぶの中で、不思議なことがおこりました。光に包まれた竹の中から、世界で一番美しい女の子が生まれたのです。その子の名前は、かぐや姫。
竹を育てていたおじいさんとおばあさんは、びっくり仰天です。「これは、きっと天からのおくりもの」と、かぐや姫を大事に育てることにしました。
かぐや姫は、毎日毎日、すくすく成長しました。花のような顔、星のように輝く瞳、そして優しい心を持った女の子に育ったのです。

かぐや姫は、地上での暮らしが大好きでした。朝は太陽の光で目をさまし、昼間は野原で遊び、夜は星をながめました。おじいさんとおばあさんとの時間は、何よりも幸せでした。おばあさんのおいしいご飯、おじいさんの温かい手。そして村の友達との楽しい日々。
でも、かぐや姫は、だんだんと気づくようになりました。夜空に輝く月を見ると、心がジーンと痛くなるのです。月は、何か大切なことをかぐや姫に教えようとしているみたいでした。
ある夜、月からの光が、かぐや姫のお部屋を包みました。光の中から、美しい音楽が聞こえてきます。かぐや姫は、思い出しました。ああ、そうだ。自分は月の国から、地上に来たんだ。そして、そろそろ、月へ帰る時間なんだ。

かぐや姫の心は複雑でした。月へ帰りたい気持ちと、地上を離れたくない気持ちが、心の中でぶつかり合います。
かぐや姫は、おじいさんとおばあさんに、すべてを話しました。すると、おじいさんもおばあさんも、涙をいっぱい流しました。でも、その目には、かぐや姫の幸せを願う、大きな愛がありました。
「かぐや姫よ。お前は月の子だったんだね。だけど、ここにいた間、お前は本当に素敵な子に育った。地上での思い出を、月の国に持って行きなさい。」
かぐや姫は、月への光の中に包まれながら、最後に地上を見つめました。大好きなおじいさん、おばあさん、友達。すべてが、心に刻まれました。
かぐや姫は、月へ帰りました。でも、月の国からも、毎晩、かぐや姫は地上を見守っているのです。月明かりの中に、かぐや姫の優しい想いが、地上のみんなに届いているのですよ。
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