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ゆみちゃんは、浴衣の帯をぎゅっと締めてもらいながら、ソワソワしていました。今夜は、待ちに待った夏祭りの日です。お父さんも、お母さんも、おじいちゃんも、みんな浴衣を着て、目をキラキラさせていました。
「さあ、出かけようか」とお父さんが言うと、ゆみちゃんは玄関へ走りました。夜空には、もう薄紫色が広がり始めていました。
祭りの会場に着くと、ゆみちゃんはおどろきました。たくさんの提灯が、赤や黄色に灯っていて、まるで星が降りてきたみたい。楽しそうな音楽が流れていて、焼きたこ焼きの良い匂いがしました。
「まず何をしたい?」とお母さんが聞きました。ゆみちゃんが一番したかったのは、金魚すくい。
金魚すくいの屋台で、ゆみちゃんは真剣な顔になりました。ポイと呼ばれる小さい網を持って、そっと水に入れます。ふわふわ泳ぐ赤い金魚を狙って、「えいっ」と引き上げました。

「成功だ!」とお父さんが喜びました。ゆみちゃんも大喜び。すくった金魚は、袋に入れてもらいました。
その次は、わたあめ。白くふんわりしたわたあめを、おじいちゃんが買ってくれました。ゆみちゃんは、その甘い味に「おいしい、おいしい」と言いながら食べました。
そしていよいよ、盆踊りの時間。大きな提灯の周りで、大人たちが輪になって踊っていました。ゆみちゃんも、お母さんに手を引かれて輪の中へ。
「右足を前に、左足を前に」とお母さんが教えてくれます。ゆみち�abhしゃんも、懸命に足を動かしました。浴衣がひらひらと揺れて、とても気持ちよかった。
「見て、見て、花火だ!」とお父さんが空を指しました。

ゆみちゃんが空を見上げると、突然、パーン!と大きな音がして、空が明るく光りました。赤い花火、青い花火、黄色い花火が、夜空に咲きました。
「わあ、きれい」ゆみちゃんは、目を丸くしました。花火は、まるで魔法みたい。バーン、バーン、と次々と咲いていきます。おじいちゃんの肩に乗せてもらったゆみちゃんは、花火を見つめていました。
夜空が光と色で満たされて、ゆみちゃんの心も、キラキラと光っているような気がしました。
「今夜は、素敵な夢を見るんだろうね」とお母さんが、ゆみちゃんの頭をやさしく撫でました。
夏祭りの夜は、家族の思い出の中に、永遠に輝く魔法の時間となりました。
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